「ペット可」で空室改善!賃貸オーナー様が注意するべき点は?
現在は、お一人暮らしでもペットを飼育している人が増えています。
また、様々な種類の愛好家がいるなど、賃貸物件でのペット可な物件の需要が高まってきています。
しかし、現在の賃貸市場でペット可物件は非常に少ないのが現状です。
そのため、競合物件との差別化として、ペット可にすることで空室改善に繋がる可能性があります。
今回は、ペット可にした場合のメリットと注意点をお話させて頂きます。
ぜひ空室にお困りのオーナー様には、最後までお読み頂き、今後の参考にして頂ければ幸いです。
1.ペット可物件の現状とペット飼育者が抱える問題について
(1)ペット可の賃貸物件の数は少ない
以前は、賃貸物件でのペット飼育は、ほとんど出来ませんでした。物件数が少ないことはもちろん、今のようにペット需要が多くなく、オーナー様にとってもペット可にするメリットが感じづらく、修繕費用や近隣とのトラブルなどデメリットの割合が多く感じる状況でした。
しかし、度々起こるペットブームに後押しされる形でペット飼育を許可する賃貸物件が出始め、現在ではその数も増えつつあります。
それでもペット可物件の数は、今のペットブームを賄えるほどの数はなく、ペット不可物件と比べてもまだまだ少ない現状です。
エリアによっても異なりますが、ペット可物件の割合は全体の5~20%程度です。
ペットを飼育している人や飼育したい人に比べて、ペット飼育を許可する数だけでは、決して十分なものとは言えません。
(2)ペットを飼育している人が賃貸物件に抱く悩み
ペット可物件が少ないため、すでにペットを飼育している方は引っ越しを考えてもなかなか希望通りの
物件が見つからず、転居できないという現実があります。
エリアを広げたり、予算より高い家賃の物件を選んだり、築年数の古い物件だったりというように、本来の希望条件を緩めても、なかなか見つけられないという悩みを抱えています。
2.賃貸物件でペット飼育を許可するメリット
ペット飼育を許可する物件の割合は非常に少ないです。
そのため、ご所有の物件をペット可にすることで、次にあげるようなメリットが考えられます。
(1)競合(ライバル)物件との差別化
ペットを飼育している方がお部屋を探す際、必ず「ペット可」「ペット相談可」という条件で検索をします。ペット不可にしている物件は、どんなに条件に合っていても、ペット不可ということでペット飼育をしている方の検索には引っかかることはありません。
ペット可物件には住む方はすべてペット飼育をしているとは限りません。
ペットを飼育していない方にも、ペット飼育している方にも、ご紹介ができるようになります。
普段であれば、多くの物件情報に埋もれてしまっていたとしても、ペット可にすることで、より多くの方の目に触れることができます。
(2)条件の悪いお部屋でも入居者を獲得しやすくなる
メリットに挙げる全てのことに言えることですが、ペット可物件の数が少ないということ。
ペット需要、ペット可需要の拡大で今の賃貸市場でペット可物件はとても貴重です。
それらのことを踏まえ、例え多少不便な場所にある物件や、ある程度古くなった物件でも、入居者を今まで以上に獲得しやすくなると思います。
飼い主の中には、自分の利便性より、ペットと一緒にいること、ペットにとってよい環境でお部屋を決める方がとても多く感じます。
このように一般的に見て、あまり条件の良くない物件でも、ペット可にすることで入居者を獲得しやすくなります。
(3)退去の抑制
ペット可物件を探したことがある方なら、ペット可物件を探すことの難しさはお分かりいただけると思います。
ペット可ということでお探しになり、入居した方であれば、短期間でまた物件を探すということはなかなかしません。今のペット可物件がようやく見つかったのであれば尚更です。一度入居すると、短期での解約も少なくなり退去の抑制にもつながります。
(4)家賃を高めに設定できる
ペット飼育を許可した場合、同条件のペット不可物件に比べ、高めの家賃設定にできる可能性があります。
ペットを飼っている方は、引っ越しのためにペットを手放すという選択肢はまずありません。
そのため、引っ越すのであればまたペット可物件を探します。
ペット可物件は希少なため、入居者は多少家賃が高くてもペット可を選びます。そのため、周辺の物件と比べて少し家賃設定をあげることが可能です。
いかがだったでしょうか。今回はペット可物件の実状とメリットをお話しました。これだけ見れば「ペット可にしよう」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、次回は、ペット可にする際の注意点を書きます。その内容も踏まえてぜひご検討いただければと思います。
では、また次回もぜひご覧ください。